・サクラサク発句帳■サクラサク発句帳■ ~『女殺油地獄』より~ 「永遠の青年」 ほしいまま怒りぶつけてなほかなし 青年の日の闇の色なに つじつまを合わせるすべなど知らざれば 仇しが原の露と消へなむ 朝光(あさかげ)を背後よりうけ青年は 油にまみれ血にそみて佇(た)つ 「お吉の見た夢」 夢にわが泣きいゐたるらしわがものにあらざるごとく涙熱くて そしりつつ頬うつわれを見あげたる君が眼(まなこ)によぎる幼日 いまいまいま今がすべてといふ与兵衛 ごそっとわれをさらってくれぬか ふときみのにほひ想ひぬ米をとぐ昏き灯中(ほなか)に手はやすめまじ 胸えぐる刃(やいば)熱きを君が手にいのち終(つい)なむよろこびなるを ジャンル別一覧
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